研究課題/領域番号 |
16H04706
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍診断学
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
関戸 好孝 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学分野, 副所長兼分野長 (00311712)
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研究分担者 |
村上 優子 (渡並優子) 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70405174)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2016年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 悪性中皮腫 / ゲノム異常 / シグナル伝達 / 新規治療戦略 / がん抑制遺伝子 / ゲノム解析 / 遺伝子 / トランスレーショナルリサーチ |
研究成果の概要 |
悪性中皮腫は極めて難治性の腫瘍である。その原因遺伝子の変異は主にがん抑制遺伝子でありNF2やBAP1遺伝子の異常が高頻度である。NF2の不活性化はTAZと呼ばれる遺伝子転写に係る分子を活性化し、インターロイキン1Bの発現を亢進させる。インターロイキン1Bを抑えることにより、悪性中皮腫の増殖を阻害すること明らかにした。さらに、BAP1遺伝子異常がある場合、別の遺伝子を不活性化させると細胞死を引き起こすことを見出した。これらの発見は悪性中皮腫に対する新たな治療戦略に応用される可能性が強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性中皮腫はがん遺伝子のドライバー変異が極めて稀であり、キナーゼ阻害剤などの分子標的剤はほとんど奏功しない。がん抑制遺伝子の変異が主体である悪性中皮腫に対しては、全く別の治療戦略の構築が必要と考えられる。今回、NF2-ヒッポシグナル伝達系が不活性化することにより活性化されるシグナル伝達系(インターロイキン1B)を標的とするアプローチ、さらにBAP1遺伝子変異に対して合成致死の表現型を誘導する遺伝子を標的するアプローチを見出すことができ、両者とも極めて有望な治療戦略であることが明らかとなった。
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