研究課題/領域番号 |
16H04724
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ゲノム生物学
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
日下部 岳広 甲南大学, 理工学部, 教授 (40280862)
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研究分担者 |
鈴木 穣 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (40323646)
中井 謙太 東京大学, 医科学研究所, 教授 (60217643)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2018年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2017年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2016年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | ホヤ / メダカ / 脳 / 感覚器 / 眼 / プラコード / 神経堤 / 進化 |
研究成果の概要 |
脊椎動物は高度に発達した脳と感覚器をもち、これらのはたらきが脊椎動物の繁栄を支えている。脊椎動物に近縁なホヤ類の幼生は、微小だが脊椎動物と相同な脳と感覚器原基をもつ。ホヤと脊椎動物の間の遺伝子発現とその調節ネットワークの比較を通して、脊椎動物の複雑で高度な機能を備えた脳と感覚器の出現を可能にした背景と進化プロセスにせまった。ホヤで受精から眼や脳の細胞分化に至る過程を単一細胞レベルで明らかにし、脊椎動物と同じ転写調節因子が重要な役割をもつことを明らかにした。一方、メダカを用いた解析から、脊椎動物の複雑な眼が進化した過程には、転写調節因子に加えてマイクロRNAが重要な役割を果たしたと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎動物に近縁なホヤ類の幼生は、微小だが脊椎動物と相同な中枢神経系(脳、脊髄)と感覚器をもつ。本研究では、ホヤと脊椎動物の間で中枢神経系や感覚器の発生過程と遺伝子発現の比較解析を行い、脊椎動物の複雑で高度な機能を備えた脳と感覚器が進化した背景を探った。ホヤの特徴を生かして、受精卵から網膜ができるまでの全細胞分裂を明らかにし、脊椎動物とホヤの脳に共通のニューロンの形成に必要な遺伝子を同定した。また、脊椎動物の複雑な眼が作られるための、脊椎動物のみに存在する調節因子を明らかにした。本研究の成果は、脊椎動物の脳・感覚器の成り立ちを解明するための足がかりになると期待される。
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