研究課題/領域番号 |
16H04765
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
鈴木 厚 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 教授 (00264606)
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研究分担者 |
林 郁子 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 准教授 (80464527)
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研究協力者 |
岡田 康志 国立研究開発法人・理化学研究所, 生命システム研究センター, チームリーダー (50272430)
佐竹 智子 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 特任助教 (20635130)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2016年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 微小管 / 架橋 / 細胞極性 / 小脳 / プルキンエ細胞 / 運動失調 / ゴルジ体 / 軸索起始部 / microtubule / MTCL1 / crosslink / golgi / GTP / コイルドコイル / 会合 / 束化 / AIS / Microtubule / PAR / polarity / 微小管安定化 / EB1 |
研究成果の概要 |
微小管は細胞の方向性・極性形成に重要な役割を果たしている細胞骨格線維である。本研究では、この微小管の重合状態が安定化され、線維が束化される分子機構を明らかにすることを目的とした。また、この機構の生理的意義の解明も目指した。3年間の研究の結果、我々が発見していた新規微小管制御タンパク質 MTCL1に関する下記の結果を得た。① N末端領域は動的な微小管を柔軟に架橋しうる。② C末端領域は、微小管内チューブリンのGTP結合型構造を誘導し、そのことを介して微小管の重合状態を安定化する。③ MTCL1は、これらの活性を通じて小脳の神経細胞の軸索極性の確立に必須な役割を果たしている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微小管の制御機構の解明は、体内で働く細胞が機能する仕組みを解明する上で不可欠である。しかし、本来不安定な微小管の重合状態が多くの細胞で安定化され、固有の束構造を取る仕組みはいまだほとんど明らかになっていなかった。今回の研究では、申請者自身が発見した微小管制御因子、MTCL1の機能の解明を進めることを通じて、上記の問いにこれまでにない答えを与えることができた。また今回、MTCL1遺伝子改変マウスが小脳の機能異常に起因する運動失調を示すことも明らかとなった。ヒト脊髄小脳変性症の原因となっているという報告も近年なされており、これら神経変性疾患の病因・病態解明に本研究が寄与する可能性が期待できる。
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