研究課題/領域番号 |
16H04773
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樋口 秀男 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90165093)
|
研究分担者 |
茅 元司 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00422098)
佐々木 一夫 東北大学, 工学研究科, 教授 (50205837)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
|
キーワード | 分子モーター / 1分子 / 少数分子 / キネシン / ミオシン / ステップ / 理論 / 細胞 / ダイニン / 運動 / 1分子計測 / モータータンパク質 / メカニズム / 生物物理 |
研究成果の概要 |
細胞内の物質輸送や細胞分裂を担うモータータンパク質であるキネシン、ミオシンV、ダイニンは一定の歩幅で長距離を解離することなく、前進運動や後退運動を行う。これら三種類のモータータンパク質の1分子の運動特性を統一的に記述するために運動を単純化して、2つの状態を遷移する数理モデルを提案し、このモデルによって本研究や過去の実験結果をうまく説明することができた。 また、筋肉由来のミオシン多分子による力発生を測定した結果、協同的に力発生を行うことが、実験的にもシミュレーションによっても明らかとなった。このような協同的な運動が単離幼若心筋の周期的収縮と関連していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの生命科学は、多様性や複雑性に関する研究が多い一方で、物理学が得意とするような統一性や普遍性の研究が少なく、これらの分野の今後の発展が望まれている。その意味で、今回の運動を簡単な数式で統一的に説明した研究は、輸送タンパク質にとどまらず、ATPを利用する多くのタンパク質の運動を説明できる可能性を秘めており、学術的意義が大きい。また、心筋細胞の振動現象のメカニズム解明は、心臓の運動を記述する際重要である。従って、今後心臓や心臓疾患を理解するための基礎となり、学術的にも社会的にも意義がある。
|