研究課題/領域番号 |
16H04774
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小嶋 誠司 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (70420362)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2016年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
|
キーワード | 細菌べん毛 / タンパク質局在 / ATPase / GTPase / FlhF / FlhG / HubP / SflA |
研究成果の概要 |
ビブリオ菌は細胞の極に1本だけべん毛を形成し遊泳する。我々はべん毛形成の負の制御因子でATPaseであるFlhGが、同じファミリーのMinDと異なりATP存在下で二量体を形成せず単量体で存在することを見出し、ATP結合後に細胞の極において膜タンパク質HubPを足場に正の制御因子FlhFを阻害する可能を提案した。一方FlhFは単独で極局在することができるが、GTP存在下で二量体を形成し、FlhGのN末端側依存的にGTPase活性を示すことを見出した。従って細胞の極におけるヌクレオチド結合型FlhFとFlhGの本数制御活性のバランスによって、極べん毛形成が1本に厳密に制御されていると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機能部位への生体分子の適量配置は、生命機能の正常な発現と維持に必須で、あらゆる生物に見られる普遍的生命現象である。細菌べん毛は適量適所配置により運動能を実現することや、細菌の特色である増殖が早く様々な研究手法が適用可能であることから、優れた研究対象である。我々はべん毛形成を制御する正と負の因子の生化学活性と細胞内での振る舞い(極局在)を検討し、遺伝子発現レベルでの制御だけでなく、翻訳後の制御機構が因子の生化学活性と共役して細胞の極で起こることを見出した。加えて細胞の極が細胞内において特殊な状況を生み出し、超分子複合体の構築に適切な環境を与えていることを見出した点にも意義がある。
|