研究課題/領域番号 |
16H04797
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
澤 斉 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 教授 (80222024)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2018年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2017年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2016年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 細胞移動 / 細胞極性 / 非対称分裂 / Wnt / Frizzled / C. elegans / 器官構築 / 器官形成 / 非対称細胞分裂 / 左右非対称 |
研究成果の概要 |
我々ヒトを含む左右相称動物は、左右で鏡像対称なボディプランを持っているが、鏡像対称な形態形成機構はほとんどわかっていない。線虫において、生殖巣は前後に鏡像対称であり、DTC細胞の鏡像対称な移動によって形成されるが、その制御機構は不明であった。DTCは、前駆細胞(Z1/Z4)の非対称分裂によって作られる。我々は、Z1/Z4の極性が、三種類のWntと、Wnt否依存的に働く受容体との冗長的機構により制御されていることを発見した。また、DTCの移動方向は、前駆細胞の極性方向によって決められることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞の移動方向は、細胞外のガイダンス分子によって制御されていると考えられているが、我々の発見はそれ以外に、移動方向がその母細胞の極性によって制御される機構の存在を初めて示した。 また、三種類のWntが極性に対し異なる機能を持っていることを示した。さらに、Wntと冗長的に働くWnt受容体Frizzledが、Wnt結合ドメインである細胞外領域(CRD)否依存的に働くことを初めて発見した。Frizzled蛋白質の新たな機能を明らかにした。 Wntシグナルは哺乳類においても発生や恒常性の維持に重要であり、また癌など様々な疾患にも関与している。Wnt受容体の新たな機能の発見は社会的にも意義が大きい。
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