研究課題/領域番号 |
16H04820
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
二階堂 雅人 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (70432010)
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研究分担者 |
廣田 順二 東京工業大学, バイオ研究基盤支援総合センター, 准教授 (60405339)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | V1R / pheromone receptor / vertebrates / evolution / 脊椎動物 / 進化 / フェロモン受容体 / 鋤鼻器官 / ancV1R / 偽遺伝子化 / ノックアウトマウス / フェロモン受容 / フェロモン |
研究成果の概要 |
本研究において我々は115種におよぶ生物種の全ゲノム配列を網羅的に解析することで、ほぼ全ての脊椎動物が共有する唯一のフェロモン受容体遺伝子を発見した。一般的に、フェロモンやその受容体は多様性が大きく、異なる種間での共通性は極めて低いと考えられてきたのに対し、今回発見された遺伝子は、古代魚のポリプテルスからシーラカンス、そして哺乳類におよぶ広範な脊椎動物の種間において共通であるという驚くべき特徴を備えていた。これは4億年に渡る脊椎動物の進化の歴史において、この受容体が太古の祖先から高度に保存されてきたことを意味し、フェロモン受容の要となる中心的な機能を担っている可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ほぼ全ての脊椎動物がもつフェロモン受容体遺伝子ancV1Rを発見し、その進化解析をすることで機能を推定した。そもそもフェロモン受容体はそれぞれの種に特異的であり、種間の共通性は低いと考えられていたが、ancV1Rはその予想に反し、驚くべき共通性を保持していた。この研究はこれまでのフェロモン受容体に関するいくつかの常識を覆したため、学術的価値は高い。またancV1Rが、今後の畜産動物の効率的な繁殖管理方法の開発にもつながると期待され社会的な意義も大きいと考えている。
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