研究課題/領域番号 |
16H04826
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
稲垣 祐司 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (50387958)
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研究分担者 |
谷藤 吾朗 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究員 (70438480)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2016年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 細胞内共生 / 二次共生 / ヌクレオモルフ / ゲノム縮退 / 渦鞭毛藻 |
研究成果の概要 |
細胞内共生藻の痕跡核であるヌクレオモルフ(NM)は、これまでクロララクニオン藻とクリプト藻だけで報告されている。NMを保持する2系統は、細胞内共生藻が宿主の制御を受けた葉緑体に変化する過程を理解するために盛んに研究されてきた。本研究ではNMをもつ2種の未記載渦鞭毛藻を研究対象とした。我々が行ったゲノム・トランスクリプトーム解析の結果から、2種の渦鞭毛藻において共生藻核から宿主核へ遺伝子が転移するか否かには機能上の特長があり、その特長はクロララクニオン藻とクリプト藻と共通していた。さらに渦鞭毛藻2株どちらにおいても、共生藻-宿主間での遺伝子転移が完了していないことが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内共生体が葉緑体として確立する過程は、共生藻の痕跡核(NM)をもつクロララクニオン藻とクリプト藻をモデルとして研究されてきた。しかし、上記2系統では、葉緑体化に必要な共生藻-宿主間での遺伝子転移(EGT)は完了している。従って、葉緑体獲得過程をより深く理解するためにはNMをもつ新たな系統が必要であり、本研究ではNMをもつ未記載渦鞭毛藻2種のゲノム・トランスクリプトーム解析を行った。本研究では渦鞭毛藻2種ではEGTが未完了であり、葉緑体獲得過程を研究する上で新たなモデルとなるうることを明らかにした。今後渦鞭毛藻2種の研究により、葉緑体獲得過程の理解がより進展すると期待できる。
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