研究課題/領域番号 |
16H04839
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
富樫 辰也 千葉大学, 海洋バイオシステム研究センター, 教授 (70345007)
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研究分担者 |
吉村 仁 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員教授 (10291957)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2016年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 異型配偶 / 性淘汰 / 海産緑藻 / 緑色藻類 / 海洋生態 / 海洋科学 / 植物 / 進化 / 生態学 / 性的二型 |
研究成果の概要 |
ヒトエグサ属の海産緑藻を使った研究によって、配偶子には胞子体に単為発生するものが多くあるほか、配偶体に単為発生するものもあることがわかった。胞子体に単為発生するか配偶体に単為発生するかの割合の違いは配偶子のサイズに依存しないことがわかった。一方で、胞子体もしくは配偶体に単為発生して生き延びることが出来る確率は雌雄ともに大きな配偶子ほど高くなることがわかった。単為発生率を組み込んだ数理モデルを用いた理論解析によって、接合子形成率が低い場合には、大きな配偶子同士の同型配偶が安定であることが示唆された。実際に野外調査と培養実験によってもこれを支持する結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの真核生物において雄と雌の間に形態的・行動的な違いの進化が広く見られる。異型配偶はその最も根本的な要因となっている。それは、小さくてたくさん生産される精子が、大きくて少ししか生産できない卵をめぐって競争するためである。これが性淘汰を引き起こし、この競争を有利にする形質が選択される。このため、配偶子に異型性が進化する機構を解明することは二つの性がなぜ違うのかを理解することに繋がる学術的のみならず社会的にも重要な意義がある。本研究では、単為発生をはじめとする配偶子から始まる多様な生活史経路の存在が異型配偶の進化において果たしている役割の主要な部分について解明することが出来た。
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