研究課題
基盤研究(B)
生物多様性創出の根源過程である種分化のメカニズムを理解するために,交尾器形態の種特異的な多様化を示すオオオサムシ類を用いた実証研究を行った.交尾器形態には性的対立による拮抗的淘汰がはたらくことを示し,その結果として,雌雄交尾器形態の共進化が駆動されることを明らかにした.種間の二次的接触によって不適応な交雑が生じる場合,交尾器形態に強化淘汰がはたらき,形質置換が生じることで,種間差が増加することも明らかになった.また,このように生じた交尾器形態の地理的変異によって,集団間の更なる生殖隔離がもたらされることも見いだした.交尾器形態の発生過程を記述し,形態分化をもたらす発生基盤も明らかにした.
生物多様性を生み出す過程を理解することは,ヒトを含む生物の起源を理解することにつながる点で学術的意義がある.生物の見せる興味深い生態,行動,進化を学ぶことで,人を取り巻く生物環境に目を向け,興味を持つきっかけを提供しうる点で社会的意義がある.
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
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