研究課題
基盤研究(B)
声帯振動のEGG解析により、ニホンザルは音声の種類により異なる声帯振動パターンを使い分け、歌声のパターンで会話していることを示した。また、音声と手の操作の条件付け訓練過程の比較解析で、発声の訓練には長期間を要し、かつ発声の随意制御が手のものとは異なる認知的、神経科学的メカニズムでなされていることを示した。また、テナガザルの喉頭器官の解剖学的研究では、声帯を構成する筋が貧弱である一方、声帯の弾性を大きく高める外喉頭筋は発達していることを示し、歌声的な発声への適応を明らかにした。このように、サル類にみられる発声の多様性を、個体内、種間それぞれに、異なる手法を併用して示すことに成功した。
サル類にみられる発生様式の多様性を示し、それをうみだす機構として、声帯に付属する構造である仮声帯や声帯膜などの振動による音源生成と加工の重要性を実験的、理論的に示した。多くの成果の中で、ニホンザルがコミュニケーションの音声に、歌声の声帯振動を用いているという研究成果は、サル類にはヒトとは異なった音声生理学的特性とその形態適応が備わっており、それらの進化的変化が話しことばの進化に大きく貢献したことを示唆する。
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