研究課題
基盤研究(B)
作物の収量低下等をもたらす植物寄生性線虫に対する防除技術の開発に資するべく、サツマイモネコブセンチュウ（以下、センチュウと略記）に対して抵抗性を誘導する物質として見出した、フィトール（クロロフィルの構成成分）のシグナル伝達機構の解析を行い、シロイヌナズナを用いた分子遺伝学的解析等からフィトールによるセンチュウ抵抗性においてはエチレンが重要な役割を演じることが明らかとなった。また、先行研究で見出した別のセンチュウ抵抗性誘導物質であるスクラレオールで起こるクロロシスの誘導に関わる物質の探索を行い、phytosterol類を同定した。
フィトールはクロロフィルの構成成分であるが、他の生理学的役割については全くと言ってよいほど知られていなかった。本研究では、フィトールがセンチュウ抵抗性を付与することを見い出した。フィトールを用いたセンチュウ防除技術（抵抗性誘導剤等）の開発に繋がる可能性がある。
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