研究課題/領域番号 |
16H04890
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邉 彰 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (50231098)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2016年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 土壌学 / 土壌圏現象 / 炭素循環 / 環境 / 地球温暖化 / 土壌圏減少 |
研究成果の概要 |
水田土壌における土壌有機炭素(SOC)、畑に施用された厩肥とバイオ炭の中長期的な安定化の機構および火山灰による黒色腐植物質の生成を明らかにすることを目的とした。長期水田利用は、マクロ団粒へのSOCの蓄積を促すが、その際鉱物結合型SOCとともに易分解性Cも増えることが明らかになった。29年の厩肥連用期間中に、SOCの構造的あるいは蓄積形態の変化による安定性の増大は認められなかった。バイオ炭は施用5~7年後に33~89%が残存しており、一部に粘土との結合による安定化が認められた。火山灰と腐植化度が低いフミン酸との培養では、60oCにおいて黒色度の増大とともに縮合芳香環含量の増大が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌の長期水田利用は、マクロ団粒に安定な形態でCを蓄積し、微生物のエネルギー源になりうるC量も増えることを示唆した。畑土壌に厩肥を連用しても長期的に安定なCは形成されないことを明らかにし、C量を維持するには施用し続けるしかないことを示唆した。土壌施用後のバイオ炭Cの残留性には、バイオ炭の生分解性の違いよりも、鉱物への吸着や気候条件の方が重要である可能性を示した。火山灰存在下でのフミン酸の腐植化度の増大が、縮合芳香環含量の増大を伴うことを示した。また、常温においてもポリフェノールから縮合芳香環を含むフミン酸が形成することを示唆した。
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