研究課題/領域番号 |
16H04900
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
池田 丈 広島大学, 先端物質科学研究科, 助教 (10505754)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2016年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 細菌 / 胞子 / ケイ素 / 応用微生物 / 生体分子 |
研究成果の概要 |
一部のBacillus属細菌はケイ酸を細胞内に取り込み、その重合体であるシリカを胞子殻上に蓄積するが、本菌がケイ酸を取り込む機構は不明であった。一方、微生物が細胞内に鉄を取り込むために分泌するシデロフォアが、鉄の他にケイ素とも錯体を形成することが近年報告された。我々は、Bacillus属細菌がケイ酸の取り込みにシデロフォアを利用しているのではないかと予想し、その検証を行った。シデロフォアの合成に必要な遺伝子を破壊したところ、ケイ酸取り込み量が顕著に減少した株が得られた。一方で、培養途中での培地交換実験の結果から、シデロフォアによる輸送がケイ酸取り込みの主要な経路ではないと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シデロフォアを介したケイ酸の取り込みが証明できれば新奇な発見であったが、予想に反してケイ酸の取り込みそのものにはシデロフォアが関与していないことが示された。一方、シデロフォアを合成できない遺伝子破壊株ではケイ酸取り込み量が顕著に減少したことから、取り込まれたケイ酸が重合してシリカが形成されるプロセスのどこかでシデロフォアが何らかの役割を果たしている可能性が示唆された。シデロフォアの未知の機能の発見につながることが期待される。
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