研究課題
基盤研究(B)
ヒトの腸管内には多種多様な腸内細菌が生息しており、それらが宿主腸管細胞と密接に相互作用することで、複雑な腸内微生物社会が形成されている。しかし、この複雑で洗練された腸内微生物社会がどのようなメカニズムで形成・維持されているのかの詳細については不明な点が数多く残されている。そこで本研究では、大腸菌をモデル細菌として用い、無菌マウスや超並列シーケンサー、質量分析計といったツールを駆使することで、腸内細菌がどのように腸内に定着し、腸内微生物社会を形成するのかそのメカニズムについて解析を行った。その結果、腸内ミニマム生態系における初期状態を示す腸内変動のダイナミズムの一端を明らかにすることができた。
本研究の意義は、腸内細菌が有する腸内環境定着因子を網羅的に解析し、腸内微生物共生社会形成機構を理解することで、腸内細菌叢のバランスの乱れが素因になる疾患の先制医療を目指した基盤技術の礎となると共に、予防医学や健康増進の見地に立ったサプリメントや機能性食品開発にも応用でき、それらの摂取によるセルフメディケーションにもつながると考えられる。
すべて 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 3件、 招待講演 19件) 産業財産権 (2件)
Am J Physiol Renal Physiol
巻: 印刷中 号: 4 ページ: 824-833
10.1152/ajprenal.00314.2017
Science
巻: 356 号: 6335 ページ: 315-319
10.1126/science.aag2029
Kidney International
巻: 92 号: 3 ページ: 634-645
10.1016/j.kint.2017.02.011
Journal of Diabetes Investigation
巻: 印刷中 号: 1 ページ: 5-12
10.1111/jdi.12673
Cell Mol. Gastroenterol. Hepatol.
巻: 2 号: 4 ページ: 468-481
10.1016/j.jcmgh.2016.02.003
医学のあゆみ
巻: 259 ページ: 1152-1160