研究課題/領域番号 |
16H04903
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
吉川 博文 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (50175676)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2018年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | RNA ポリメラーゼ / コア酵素 / 転写開始機構 / プロモーター認識 / 緊縮応答 / 異種遺伝子発現 / 枯草菌 / 耐熱化 / RNAポリメラーゼ / 遺伝子発現 / 機能ネットワーク / 実験進化 / 農芸化学 / 応用微生物 / ゲノム / トレードオフ |
研究成果の概要 |
細胞の対数増殖後期、すなわちライフアフターログに関連するさまざまな機能は、生存戦略を決定する生命現象の基本的ネットワークを形成しており、枯草菌におけるいくつかの現象が転写装置に結びつくことからRNAポリメラーゼを中心として俯瞰する研究を行った。その結果、コア酵素の新機能として、転写レベルの抑制による細胞の耐熱化、転写開始点ヌクレオチドの嗜好性の変化による緊縮応答、およびプロモーター認識の嗜好性変化による異種遺伝子発現、といった分子機構を明らかにすることができた。また、緊縮調節に関する解析からGTP生合成系に関与するSアデノシルメチオニンの機能という新規ネットワークを構築することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転写装置に関する知見は多いが、本研究のように対数増殖後期の細胞機能が転写装置と密接な接点を持つことが新たに判明し、特にコア酵素の役割は単なる重合酵素ではなく、さまざまな制御機構に関わっていることを明らかにした。プロモーターや転写開始点認識に関わるコア酵素の役割は、50年近く謎であった現象を解明した点で学術的意義は高い。またメチオニン感受性は不可思議な現象であったが、GTP合成系との関連を解明した点は核酸代謝における大きな学術的成果である。本研究の成果は、転写装置の新しい知見を元に異種遺伝子発現における種の壁を越えるアイデアに発展し、微生物生産という産業レベルでも大きな社会的意義も包括している。
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