研究課題
基盤研究(B)
本研究では、骨格筋機能の遺伝子発現調節に重要であるPGC1αおよびFOXO1に着目して研究を進めた。PGC1α欠損遺伝子改変マウスを作製し、ミトコンドリア機能にPGC1αが重要であることを観察した。またPGC1αは骨格筋でグルコースアラニン回路に寄与した。DNAメチル化酵素Dnmt3aが筋萎縮時に骨格筋で顕著に発現低下し、筋損傷時の筋再生を低下させた。また食品成分のスクリーニングによりFOXO1の転写活性をビタミンDが抑制し筋萎縮を抑制しうることを見出した。さらにPGC1αのホモログ・PGC1βの転写活性を大豆イソフラボンが促進しエネルギー消費上昇・抗肥満作用を有することを見出した。
超高齢社会を迎えた我が国において、骨格筋機能の向上は健康寿命の延長の観点から重要である。本研究では、FOXO1とPGC1αという2つの因子に着目して、標的遺伝子の探索と分子機序・機能解析を行った。筋萎縮と運動能改善における遺伝子発現制御を調べ、さらに食品成分が及ぼす影響を解析した。その結果、ビタミンDが骨格筋萎縮抑制、大豆イソフラボンがエネルギー消費を促進するというデータが得られた。また筋萎縮・筋再生低下におけるDNAメチル化の関与が示唆された。本研究の成果は、筋萎縮予防・筋機能向上のための機能性食品や医薬品の開発につながるものである。
すべて 2019 2018 2017 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 5件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 10件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 4件、 招待講演 10件) 備考 (3件)
Biochemistry and Biophysics Reports
巻: 17 ページ: 51-55
10.1016/j.bbrep.2018.11.009
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry
巻: 83 号: 3 ページ: 518-524
10.1080/09168451.2018.1547625
Journal of Nutritional Science and Vitaminology
巻: 64 号: 3 ページ: 229-232
10.3177/jnsv.64.229
130007413183
Nature Communications
巻: 9 号: 1 ページ: 636-636
10.1038/s41467-018-03038-w
PLoS One
巻: 13(1) 号: 1 ページ: e0190904-e0190904
10.1371/journal.pone.0190904
The FASEB Journal
巻: 32 号: 3 ページ: 1452-1467
10.1096/fj.201700573r
Sci Rep.
巻: 7 号: 1 ページ: 39825-39825
10.1038/srep39825
120006957417
Biochem Biophys Res Commun.
巻: 481 号: 3-4 ページ: 251-258
10.1016/j.bbrc.2016.10.133
Biosci Biotechnol Biochem.
巻: 80 号: 8 ページ: 1531-5
10.1080/09168451.2016.1164585
巻: 80(2) 号: 2 ページ: 288-90
10.1080/09168451.2015.1083397
Sci. Rep.
巻: 6 号: 1 ページ: 21693-21693
10.1038/srep21693
http://nutrition.life.kpu.ac.jp/