研究課題/領域番号 |
16H04949
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鮫島 正浩 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30162530)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2016年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 木質バイオマス / セルロース / ヘミセルロース / キシラン / リグニン / 酵素糖化 |
研究成果の概要 |
6種の広葉樹材由来のアンモニア処理バイオマス対して酵素糖化を行ったところ、シラカンバではセルロースの表面に存在する易酵素分解性キシラン量が多く、逆に、アカシア、ユーカリでは易分解性キシラン量が低く、セルロースと複合体化されたと思われる難分解性のキシランが多いことが示唆された。また、シラカンバ由来の易酵素分解性キシランにおいては、他樹種の場合に比べて、キシラン主鎖に対するグルクロン酸残基の置換度が低い特徴を有することが示された。また、広葉樹材からホロセルロースを調製する過程では、酵素糖化のボトルネックとなる難酵素分解性キシランが新たに形成されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
広葉樹由来の木質バイオマスにおいては、セルロースの表面に存在すると思われるキシランとセルロース構造の内部に取り込まれたと考えられるキシランが存在し、その比率は樹種間で大きな差があることが明らかとなった。また、キシラン主鎖に対するグルクロン酸残基の置換度とその分布が樹種によって大きく異なり、これらの相違が酵素糖化の効率に大きな影響を与えていることが示唆された。さらに、ホロセルロースの調製過程でグルクロン酸残基の脱離が起こることが明らかとなり、その結果によりキシランの一部が酵素糖化に対して難分解性となることが示された。以上は、新規の発見であり、その学術的ならびに応用的価値は高いと思われる。
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