研究課題/領域番号 |
16H04954
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河本 晴雄 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (80224864)
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研究分担者 |
坂 志朗 京都大学, エネルギー科学研究科, 研究員 (50205697)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2016年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 木材 / 熱分解 / 分子機構 / 細胞壁構造 / 相互作用 / ヘミセルロース / リグニン / セルロース / バイオマス / 木質バイオマス / バイオリファイナリー / 成分間の相互作用 / 木質科学 |
研究成果の概要 |
木材の細胞壁は、断面の一辺が数十ナノメートルのセルロース結晶をヘミセルロースとリグニンよりなるマトリックスが取り囲むナノスケールの構造の集積体である。また、セルロースがマトリックスよりも熱に対して安定であること、セルロース結晶の熱分解が表面分子から進行することなどが分かっていることから、木材中の構成成分の熱分解が、微細構造や成分間の相互作用の影響下で進行することが考えられる。本研究では、これらの観点から木材の熱分解分子機構を検討した結果、ヘミセルロースが細胞壁中で大きく熱安定化されていること、その挙動が針、広葉樹で異なることなどを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木材の乾燥、熱処理技術および燃料・ケミカルスへの熱化学変換技術の基礎原理が「熱分解」である。したがってその分子機構を理解することは、これらの技術の高度化および新たな技術の創出において極めて重要である。また、木材細胞壁のナノレベルでの不均性が分子機構に影響を及ぼすことが容易に想像される。本研究の意義は、これまで不明であった細胞壁構造および構成成分間の相互作用が熱分解分子機構に及ぼす影響を明らかにしようとする点であり、この分野の学術的な知見が蓄積されるとともに、木質バイオマスの利用促進による持続社会の構築に寄与する。
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