研究課題/領域番号 |
16H04962
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
羽野 健志 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 瀬戸内海区水産研究所, 主任研究員 (30621057)
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研究分担者 |
伊藤 克敏 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 瀬戸内海区水産研究所, 主任研究員 (80450782)
三木 志津帆 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 中央水産研究所, 任期付研究員 (80780577)
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研究協力者 |
阪地 英男
大久保 信幸
伊藤 真奈
隠塚 俊満
河野 久美子
持田 和彦
宗宮 麗
渡邉 昭生
高島 景
松木 康祐
藤本 賢
原田 隆範
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2016年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | ネオニコチノイド系農薬 / 海産甲殻類 / 種特異的毒性 / 沿岸生態リスク / 感受性の種間差 |
研究成果の概要 |
本研究では、ネオニコチノイド系農薬(NNIs)が海産甲殻類に及ぼす影響を調べ、その潜在リスクを評価することを目的として行った。瀬戸内海での採水調査により、7種のNNIsのうち5種を検出した。また、海産甲殻類3種(クルマエビ、ウリタエビジャコ、アミ)への影響を調べた結果、ウリタエビジャコが他2種に比してNNIsに対し強い耐性を示した。その理由としてOxygenaseの関与が推察された。NNIsが混在する実環境下での各海産甲殻類への影響を評価した結果、感受性の最も高いアミで最大0.75%(1000尾中7.5尾)が影響を受けていると試算されたものの、そのリスクは検出できないほど低いことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NNIsは他の農薬と同様、その害虫駆除効果により農作物の安定生産に寄与してきた。一方、本来意図しない非標的生物への影響の懸念は、陸上昆虫や淡水水生昆虫の研究事例により高まっている。NNIsは河川を介し沿岸河口域に達するものの、その濃度や海産甲殻類への影響を調べた研究事例は皆無であった。3年以上にわたる現場調査の結果、NNIsによる海産甲殻類へのリスク影響は極めて低いと推察された。生死につながる重篤な指標のみに基づいてリスクが換算されている点は考慮されなければいけないが、本研究のアウトプットは、人類と農薬との共存の在り方を議論する材料として有効的に活用されることでその意義はより大きいものとなる。
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