研究課題/領域番号 |
16H04963
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山本 潤 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (10292004)
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研究分担者 |
足立 亨介 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 准教授 (00399114)
柳本 卓 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 中央水産研究所, 主任研究員 (30443386)
中屋 光裕 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (80604313)
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研究協力者 |
桜井 泰憲
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2016年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | スルメイカ / 初期餌料 / 微生物ループ / 生態・行動 / 生態学 / 幼生 |
研究成果の概要 |
本研究では,飼育実験と天然海域で得られた幼生の消化腺内容物を主に遺伝的解析によりスルメイカの初期餌料を解明することを目的に行った。大型水槽内で自然産卵させた卵塊の微生物相は,纏卵腺のそれに類似していた。LMD(Laser Micro-dissection)手法を用いて天然海域で採集された幼生の消化腺(もう嚢)切片からその内容物を精密に摘出し,CO1領域と16S-rRNA領域を対象としたメタゲノム解析を行った。デトリタスの存在を示唆する数多くの原核生物および真核生物を検出することができ,幼生はデトリタスを消化腺に取り込んでいる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スルメイカの資源変動は,生活史初期の生残との関連性が指摘されている。しかしながら,初期餌料(ふ化後,初めて取り込む餌料)が不明なため飢餓状態の幼生を用いた環境と生残との関係しか調べることができない。本研究では,“微生物ループによる微細な有機物が初期餌料である”と想定し,親イカ,卵塊,幼生などの微生物相の類似,また,天然幼生の消化腺内容物の遺伝的解析を行った。その結果,親イカの纏卵腺(卵塊ゼリーを分泌する器官)と卵塊の微生物相は類似していることが明らかになった。天然海域で採集された幼生の消化腺内容物からは,多くの真核動物と原核動物で構成される微細な有機物が含まれていることが示唆された。
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