研究課題
基盤研究(B)
魚類においては、攻撃性や性行動、成長や成熟、ストレス耐性など、水産増養殖の可否や商品価値の高さを左右する形質に顕著な性的二型が認められる。それらの雌雄差の多くは、脳内に存在する何らかの性的二型に起因すると考えられるが、魚類の脳にどのような性的二型が存在し、それがどのように形成され、どのような形質に結び付いているのかは明らかとなっていない。本研究では、我々が最近メダカの脳に見出した三つの性的二型に着目し、その形成機構と生理学的意義を解析した。
本研究の成果によって、魚類の脳に存在する性的二型がどのような形質と結び付いているかの一端が明らかとなった。それにより、魚類における水産上の重要形質を生み出す生理機構が見えてきた。脊椎動物全体を見渡してみても、脳内の性的二型がどのような形質と結び付いているかを明らかにした研究は驚くほど少ない。本研究の成果は、魚類だけでなく、哺乳類を含めた脊椎動物全般での研究に大きなインパクトを与え得るものになり、学術的にも高い価値をもつと期待される。
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