研究課題/領域番号 |
16H04982
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中尾 実樹 九州大学, 農学研究院, 教授 (50212080)
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研究分担者 |
杣本 智軌 九州大学, 農学研究院, 准教授 (40403993)
長澤 貴宏 九州大学, 農学研究院, 助教 (70775444)
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研究協力者 |
ケンパー クラウディア
ウィガチャー ヒールト
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | 魚類 / 補体 / 制御因子 / ホメオスタシス / 創傷治癒 / 生体防御 / 免疫 / 上皮細胞 / プロパージン / 粘膜上皮 / 補体制御因子 / 自然免疫 |
研究成果の概要 |
本研究は、コイの鰭由来上皮細胞株(KF-1)を用い、補体制御因子CD46と上皮組織の健全性の関係を解析したものである。特異抗体によってCD46様コイTecremを活性化させると、KF-1の培養基材への接着や増殖が促進され、さらにTecremが創傷治癒にも深く関与することを明らかにした。さらに、Tecremの活性化によってタイトジャンクション構成タンパク質ZO-1の発現が上昇し、コイ上皮細胞株の増殖が促進され、上皮細胞シートを形成する細胞密度が高まることを認めた。したがって、本研究は、硬骨魚類においてCD46様の膜型補体制御因子が上皮細胞の増殖、細胞接着を制御していることを明らかにした
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粘膜上皮の物理的バリア機構やそのバリアの強化についての研究例は魚類では殆ど無い。本研究は、近年見つかった補体のホメオスタシス機能に着目し、補体が粘膜局所における上皮細胞を中心としたバリアの健全性保持と強化に果たす役割と作用メカニズムを明らかにする点で、新しい着眼点と独創性を持つ。本研究によって、補体活性化とその制御因子を活用した粘膜上皮、ひいては自然免疫バリアの強化法に免疫学的な基盤が与えられ、ワクチンや免疫賦活剤とは異なる次元で、高いレベルの基盤的な感染防御能を魚に付与することが可能となる。
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