研究課題/領域番号 |
16H05034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 東京大学 (2019) 帯広畜産大学 (2016-2018) |
研究代表者 |
猪熊 壽 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70263803)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 牛 / 神経疾患 / 診断 / 脳脊髄液 / バイオマーカー / 予後判定 / プロテオーム解析 / 遺伝子発現 / 神経障害マーカー / 神経障害マーカ― / Neuron specific enolase / S100B / Neospora / 獣医学 |
研究成果の概要 |
本研究は牛神経疾患のバイオマーカーを検索し、その臨床的意義を明らかにすることを目的に実施された。各種神経疾患の脳脊髄液におけるS100B、ニューロン特異的エノラーゼおよびリン酸化ニューロフィラメント重鎖を定量化したところ、神経疾患では対照より高値を示したが、特異性と感度も低く、これらの臨床応用は難しいと考えられた。疾患特異的または神経傷害の新しいマーカーを検索した。脳脊髄液中Neospora caninum抗体は、子牛のネオスポラ症の特異的診断マーカーとなることがわかった。プロテオーム解析を用いた網羅的解析により、脳脊髄液中ハプトグロビンが髄膜脳炎等の診断マーカーになることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
牛をはじめとする産業動物の臨床現場ではCTやMRI等の高度医療機器の利用が困難であり、多くの神経疾患は診断がつかないまま廃用または死の転帰をたどっており、臨床獣医学上データの蓄積が進んでいない分野である。本研究の成果はそのような産業動物臨床現場において、各種神経疾患の病態を把握し、より正確な診断を提供するものであり、臨床獣医学の進展に寄与するものである。また、研究成果は疾患症例のより正確な診断と予後判定を可能にすることを通して、獣医学のみならず畜産経営上の改善に貢献することができるという点から社会的意義は大きい。
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