研究課題
基盤研究(B)
本研究は、牛の分娩誘起のためのグルココルチコイド(GC)投与が、胎盤節において胎子胎盤の排出に関与するプロスタグランジン合成を促進する可能性を示した。また、自然分娩時の胎盤節では、白血球の遊走因子のひとつであるC-Cケモカインの遺伝子発現が上昇することを明らかにした。しかし、誘起分娩時のGC投与ではC-Cケモカインの発現が誘導されなかった。これらの結果より、分娩後に発生する胎盤停滞の低減のためにはGCの投与方法の検討が必要であると考えられた。
繁殖牛の適正な分娩管理は、分娩時の事故による母体や子牛の損耗を防ぐとともに、分娩した個体の生殖機能回復を早めることで繁殖効率の向上につながる。本研究の成果は、分娩牛に発生する重要な疾患の一つである胎盤停滞の発生メカニズムの解明や分娩誘起技術の改良を通じて、牛の繁殖効率向上による乳肉など畜産物の安定的生産に寄与するものである。
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