研究課題/領域番号 |
16H05064
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
伊藤 菊一 岩手大学, 農学部, 教授 (50232434)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 発熱植物 / 呼吸調節 / ザゼンソウ / 活性化エネルギー / 温度 / 恒温性 / メタボローム解析 / トランスクリプトーム解析 / レドックス制御 / 恒温植物 / 修正アレニウスモデル / 化学平衡 / 温度変化 |
研究成果の概要 |
恒温性を有する哺乳動物における体温調節は交感神経系を介して行われていることが知られているが、神経系を有さない恒温性を有する植物がいかなる原理に基づいてその体温を制御しているかという問題は未解明のまま残されていた。本研究においては、恒温性を有するザゼンソウの熱産生器官における呼吸調節に関わる活性化エネルギーに着目し、ザゼンソウの恒温性が温度に依存した化学平衡の平衡点の移動により達成されていることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般に植物は積極的な熱産生機構を持たず、その体温は外気温と共に変動するものと考えられているが、興味深いことに、我が国の寒冷地に自生し、早春に花を咲かせるザゼンソウは肉穂花序と呼ばれる花器が特異的に発熱し、その体温を23℃程度に維持できる恒温性を有している。本研究においては、ザゼンソウの体温制御が肉穂花序における代謝反応に関わる化学平衡の平衡点が温度により変動していることを世界ではじめて明らかにすることができた。本研究成果は、生物の表現型が化学平衡の平衡点の変化によって説明できることを意味しており、植物のみなならず、哺乳動物の恒温性の理解にも影響を与えるものである。
|