研究課題
基盤研究(B)
「植物はいかにして種の存続と繁栄を両立する生殖を成し遂げているのか?」に答えを出すために、植物生殖における細胞間相互作用機構の1つである「自家不和合性」に焦点を絞り、それを制御する因子(遺伝子)の解明に取り組んだ。正逆遺伝学を組み合わせた研究を行い、①自他認識以降のシグナル伝達システムには転写調節を含む複数の調節因子による複合的・階層的シグナル伝達が機能していること、②花粉拒絶は受粉反応の各ステップを段階的に阻害することで複合的に制御されていることを明らかにした。
植物が種の存続と繁栄を両立させるために進化の過程で獲得した生殖戦略メカニズムである自家不和合性は、トーマス・ナイトやチャールズ・ダーウィンによる提唱から140年を経た現在においてもその分子メカニズムはほとんど解明されていない。このような歴史的背景に対し、本研究はその本質を司る因子と分子メカニズムの一端を明らかにした。本成果は、受粉人為コントロールや自家不和合性安定化によるアブラナ科野菜の新採種技術確立のための情報基盤として波及できる。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 11件、 招待講演 4件)
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