研究課題/領域番号 |
16H05070
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
重岡 成 近畿大学, 農学部, 教授 (80140341)
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研究分担者 |
吉村 和也 中部大学, 応用生物学部, 准教授 (90379561)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2018年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2016年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | ストレス応答 / レドックス制御 / Nudix hydrolase |
研究成果の概要 |
植物は細胞内のレドックス状態の変化をシグナルとする多様なストレス防御応答機構を発達させている。本研究では、主要な還元物質であるNADH加水分解酵素、AtNUDX6および7による植物細胞内でのNADH代謝の生理的意義の解明を試みた。その結果、AtNUDX6および7の発現は組織特異的およびストレス種特異的に制御されており、両酵素による細胞内NADHレベルの調節は多くの遺伝子の発現制御を介して非生物的ストレス応答に関与していた。また、細胞内NADHレベルではなくAtNUDX6および7自身、もしくは他の因子との相互作用は生物的ストレス応答の制御に重要であり、AtNUDX6の相互作用因子を一つ同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内レドックス状態、すなわち酸化物質と還元物質レベルのバランスを適切に調節することは植物の様々な生理機能の発現に不可欠であるが、生物の主要な還元物質であるNADHのレドックス変化のシグナルとしての意義については現在までほとんど研究されていなかった。本研究により、植物だけでなく、生物界全般におけるNADH代謝やレドックス制御に関する基盤情報を得ることができた。得られた知見を利用することで、将来的には植物の環境ストレス耐性能の強化はもちろんのこと、エネルギー代謝系の制御や栄養素としてのナイアシンの高蓄積など、様々な有用形質を有する作物の分子育種技術に応用することができる。
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