研究課題
基盤研究(B)
がん細胞のストレス耐性を弱めて治療感受性を増強させるがん治療薬の創製を目指した。そこで、ミトコンドリア呼吸阻害、ROS 消去系の抑制またはストレス応答系を司るHIF-1シグナル及び小胞体ストレス応答(UPR)シグナル伝達系の抑制による酸化ストレスの活性化を誘導するがん治療薬の開発を行った。1) 低栄養環境選択的に強い細胞毒性を示す新規ビグアニド誘導体を開発した。2) 独自の二価鉄蛍光プローブを開発し、低酸素がん細胞における鉄レドックス平衡移動やフェロトーシスにおける二価鉄動態を可視化した。3) 難治性婦人科がんにおいて、フェロトーシス誘導剤が化学療法の効果を増強することを示した。
がん細胞がストレス環境に適応して生存するしくみに着目して、ストレス耐性を減弱させて治療抵抗性を改善するようながん治療薬の開発を目指した。特にがん細胞は、強い酸化ストレスにさらされながらも抵抗する仕組みをもっている。がん細胞のこのように劣悪な生存環境におけるストレス耐性を選択的に弱めることで、がん細胞選択的に障害を与えることができる。このようなくすりは、既存の癌治療法と併用することで、再発予防や予後の改善にも役立つと期待される。がんの罹患率が50%を越えた高齢化社会において希求されている、患者のQOLを損なわない新しいがん治療薬の開発に関する重要な知見が得られたものと考えられる。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 1件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (50件) (うち国際学会 8件、 招待講演 7件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)
Applied Biochemistry and Biotechnology
巻: - 号: 4 ページ: 1009-1021
10.1007/s12010-019-02969-4
ChemMedChem
巻: 14 号: 8 ページ: 823-832
10.1002/cmdc.201800793
Chemical Science
巻: 10 号: 5 ページ: 1514-1521
10.1039/c8sc04386h
Metallomics
巻: 11 号: 1 ページ: 111-117
10.1039/c8mt00212f
巻: 10 号: 6 ページ: 794-801
10.1039/c8mt00049b
Cancer Research
巻: 78 号: 13_Supplement ページ: 2322-2322
10.1158/1538-7445.am2018-2322
ACS Chemical Biology
巻: - 号: 7 ページ: 1853-1861
10.1021/acschembio.7b00939
Scientific Reports
巻: 7 号: 1 ページ: 10621
10.1038/s41598-017-11089-0
120006534998
https://tokushima-u.repo.nii.ac.jp/records/2005519
Dalton Trans.
巻: 46 号: 46 ページ: 15991-15995
10.1039/c7dt03194g
Cell Biol. Toxicol.
巻: - 号: 4 ページ: 1-12
10.1007/s10565-017-9410-0
Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition
巻: 61 号: 3 ページ: 176-182
10.3164/jcbn.17-17
130006191919
Free Radic. Biol. Med.
巻: 108 ページ: 904-917
10.1016/j.freeradbiomed.2017.04.368
120006343682
Chem Sci
巻: 印刷中 号: 7 ページ: 4858-4866
10.1039/c6sc05457a
Biochem Biophys Res Commun
巻: 印刷中 号: 4 ページ: 789-794
10.1016/j.bbrc.2017.04.115
巻: 60 号: 1 ページ: 39-48
10.3164/jcbn.16-70
130005188906
Mol Cell Biochem
巻: 419 号: 1-2 ページ: 29-40
10.1007/s11010-016-2747-5
http://www.gifu-pu.ac.jp/lab/yakka/