研究課題/領域番号 |
16H05117
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木山 博資 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (00192021)
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連携研究者 |
桐生 寿美子 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70311529)
小西 博之 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 講師 (90448746)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2018年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2016年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | ミトコンドリア / 神経損傷 / 軸索再生 / 軸索障害 / 運動神経 / オルガネラ / 神経再生 / 神経変性 / 軸索損傷 / ATF3 / 解剖学 / 運動ニューロン / 細胞・組織 / 脳神経疾患 |
研究成果の概要 |
本研究では、オルガネラ動態と損傷神経の運命の関係を明らかにし、その動態を決定する分子機序に迫ることをめざした。神経損傷特異的なプロモーター下でミトコンドリア(Mt)を標識し、かつCre蛋白を発現するトランスジェニック動物(TG)を用い損傷神経内のMt等の動態を明らかにした。軸索損傷により、軸索内のMtは分裂小型化し、速い速度で移動した。再生軸索先端へより多くのMtを輸送するためと考えられる。Mtの分裂を担っているDrp1分子を損傷運動神経特異的にノックアウトすると、Mtには多様な変調が生じ細胞死が加速した。Mtの分裂能は神経細胞の生存に必要な応答であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動神経損傷後に生じるオルガネラ動態の変化が、損傷神経細胞の生存や再生に重要な役割を果たしていることが明らかになった。特にミトコンドリアは融合と分裂を繰り返すことで機能を維持しているが、分裂の欠損により神経損傷に対する耐性が失われることが明らかになった。これらの結果は、オルガネラ動態の異常に起因する神経変性疾患の変性メカニズムの解明に繋がることが予想され、これら疾患の治療法開発への貢献が期待される。本研究の成果は、神経変性疾患以外にも外傷後の運動神経再生や神経障害性疼痛の治療法開発にも新たな知見を提供すると考えられる。
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