研究課題
基盤研究(B)
Wntシグナルは、多機能なシグナル経路であり、状況に応じて細胞に対して増殖、分化、死等の質的に異なる運命を選択的に誘導し、体を構成するほぼ全ての組織の構築を支える。本研究では、このようなWntシグナルの多様な機能を支える分子基盤を探索・解析した。まず、ゼブラフィッシュ胚イメージング解析により、胚発生においてWntシグナルを正常に伝達できない異常細胞が突発的に生じると、それらが正常隣接細胞にカドヘリンを介して感知され、細胞死を誘導されることを発見した。また、この制御が確実な胚発生実行に必須であることも突き止めた。一方で、共同研究により、Wntシグナルの多機能性を支える新規因子を複数発見した。
動物がわずかな数の情報伝達システム(シグネル伝達経路)しか備えていないにも関わらず、複雑な動物発生を成し遂げることを可能にする原理の一端が明らかになった。また、動物の胚発生過程で、頻繁にプログラムエラーが起きることや、そのエラーを修復する機構が存在することで確実な発生が成し遂げられることを突き止めた。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (37件) (うち国際学会 13件、 招待講演 18件) 図書 (1件) 備考 (5件)
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