研究課題/領域番号 |
16H05153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
片桐 豊雅 徳島大学, 先端酵素学研究所(プロテオ), 教授 (60291895)
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研究協力者 |
吉丸 哲郎 徳島大学, 先端酵素学研究所(プロテオ), 講師 (80424729)
松下 洋輔 徳島大学, 先端酵素学研究所(プロテオ), 助教 (70634450)
尾野 雅哉 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (00270900)
水口 賢司 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 バイオインフォマティクスプロジェクト, プロジェクトリーダー (50450896)
大高 章 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学系), 教授 (20201973)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | breast cancer / estrogen signaling / tumor suppressor / phosphorylation / dephosphorylation / oncogenic signaling / mitochondrial regulation / 癌 / ゲノム / 生体機能利用 / タンパク質 / プロテオーム |
研究成果の概要 |
申請者は、乳がんにて高頻度に発現亢進を認めるBIG3の病態生理機能の解明について、HER2陽性乳がんにおいて、HER2・EGF依存的PHB2抑制活性に関係したリン酸化部位を同定し、そのリン酸化特異的抗体の樹立から免疫細胞染色法・生化学的実験にて、BIG3-PHB2複合体の細胞質およびミトコンドリアの局在を明らかにした。また、BIG3-PHB2相互作用阻害によるミトコンドリア形態異常惹起を観察し、BIG3-PHB2がミトコンドリア形態維持に重要な役割を担うこと証明した。さらに、BIG3-PHB2相互作用阻害ペプチドERAPの分子内架橋化による最適化を行い、その抗腫瘍効果向上に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳がんでは、エストロゲン受容体(ER),プロゲステロン受容体(PgR)、HER2の三大受容体の発現に基づいた治療薬が主流であるが、これら受容体の活性化機序は多岐にわたり、その陽性率だけで治療方針の決定ができない症例も少なくない。その原因として、申請者らが同定したBIG3による抑制因子PHB2の制御がこれまで知られていなかったことがあげられる。本研究における、BIG3複合体によるPHB2の抑制活性の制御介した乳がん細胞増殖機序の解明は、現在のこれら三大受容体の発現に基づいた治療指針を大きく変える可能性があり、未だ不明な点が多い乳がん細胞の増殖機構に重要な知見を提供すると考えられる。
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