研究課題
基盤研究(B)
αシヌクレイン凝集体はレビー小体型認知症における神経変性の引き金となる。私達は中脳ドパミン神経に高発現する脂肪酸結合蛋白質3(FABP3)がαシヌクレインと複合体を形成し、オリゴマー形成を促進することを発見した。脂肪組織に存在するFABP4のリガンドから合成展開し、 FABP3リガンドを創製した。 FABP3リガンドはFABP3とαシヌクレインとの結合を阻害し、オリゴマー形成を完全に抑制した。さらに、パーキンソン病のモデル細胞と動物を用いて、FABP3 リガンドがαシヌクレインの凝集にともなう細胞死を抑制することを確認した。
2020年には我が国の認知症の患者数は600万人になり、そのうち300万人がアルツハイマー病、120万人がレビー小体型認知症である。特にレビー小体型認知症は患者のQOLが悪く、予後が悪い。根本的治療法がない中、認知症の超早期段階での診断、認知症進行の抑止(予防)薬開発が重要な課題となっている。本研究ではレビー小体型認知症の原因蛋白質であるαシヌクレインのオリゴマー形成に脳内脂肪酸結合蛋白質が関与することを明らかにした。さらに、脂肪酸結合蛋白質リガンドがαシヌクレインの凝集と毒性を抑制し、認知症進行を抑制する治療薬を開発した。本リガンドはレビー小体型認知症の疾患修飾治療薬として期待される。
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すべて 雑誌論文 (32件) (うち国際共著 14件、 査読あり 32件、 オープンアクセス 11件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (49件) (うち国際学会 20件、 招待講演 2件) 産業財産権 (2件)
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