研究課題
基盤研究(B)
本研究成果により、(1)脂肪細胞のブラウニングインヒビターLR11遺伝子は成熟脂肪細胞への分化前に発現してブラウニングを抑制することで白色脂肪に誘導する可能性のあること、(2)ヒト体内にベージュ脂肪が存在し他の脂肪と異なった減量治療反応性を有すること、及び、(3)糖尿病や肥満症患者において、血中可溶性LR11値の変動は、体脂肪量よりも合併症に強く関わることが明らかになった。これらの細胞生物学研究と検査学研究の結果から、血中可溶性LR11は病的脂肪変容を反映し、新規の『活性化脂肪細胞』マーカーとなる可能性がある。
学術的な特色は、古典的な生理学、代謝学の研究課題である褐色脂肪細胞の生成と白色脂肪のブラウニングという研究課題を平滑筋細胞のフェノタイプ変換で発見した遺伝子をもちいて明らかにしたことである。社会的意義は、多施設検査研究で得られた可溶性レセプターLR11から診断する活性化脂肪細胞にかかわる解析結果をもとに、糖尿病や肥満症の診療で、可溶性LR11という新規の診療補助検査『活性化脂肪細胞』の有用性を提示したことである。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
Clin Chim Acta
巻: 490 ページ: 69-76
10.1016/j.cca.2018.12.005
Mol Med Rep
巻: 17 ページ: 6542-6550
10.3892/mmr.2018.8690
Clin Chim Acta.
巻: 457 ページ: 137-141
10.1016/j.cca.2016.04.016
Atherosclerosis.
巻: 254 ページ: 67-72
10.1016/j.atherosclerosis.2016.09.066