研究課題
基盤研究(B)
私たちの体内では、何らかの外的要因等の影響を受け、プリオンの増殖が制御されているものと考えられるが、その機構は不明である。申請者は、食品添加物等として日常摂取しているセルロース誘導体(CE)が、プリオン病に対して長期間にわたる優れた発病抑制効果を発揮することを発見した。CE効果には明瞭なマウス系統差がある。高感受性系統と低感受性系統でCEの体内動態に違いは無く、高感受性系統と低感受性系統の交配実験から感受性に影響する宿主因子を探索した。その結果、あるグリア関連因子の多型が感受性に関連していることがわかった。
特発性プリオン病に罹患するのはごく少数の人だけであり、また同様にプリオンに曝露されても発病しない人たちがいることがわかっており、私たちの体内には何らかの外的要因等を受けプリオンの増殖を抑制する防御機構が備わっている。CE感受性はまさにそういった防御機構の一部となっている可能性があり、CE感受性候補因子を明らかにした本研究成果は、プリオンに対する防御機構の解明やプリオン病の克服に繋がる知見である。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 12件、 招待講演 3件) 備考 (1件) 産業財産権 (3件)
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