研究課題/領域番号 |
16H05371
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉岡 充弘 北海道大学, 医学研究院, 教授 (40182729)
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研究分担者 |
吉田 隆行 北海道大学, 医学研究院, 助教 (60374229)
大村 優 北海道大学, 医学研究院, 講師 (80597659)
泉 剛 北海道大学, 医学研究科, 准教授 (60312360)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2016年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | セロトニン / 人工受容体 / PTSD / 恐怖記憶 / 海馬 / DREADD / 5-HT2C / 消去 / Grik4 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は海馬セロトニン神経系と恐怖記憶の関係を明らかにすることであった。5-HT7受容体拮抗薬を腹側海馬に微量注入することで、恐怖記憶想起の指標であるすくみ行動が減少することを見出した。他に、5-HT7受容体作動薬が腹側海馬CA3領域の錐体細胞の神経発火率を増加させること、5-HT7受容体のmRNAがCA3領域に特に強く発現していることを見出した。一方、CA3では5-HT2C受容体も発現している。そこで我々は5-HT2C受容体欠損マウスを用いて実験を行い、これらのマウスにおいて恐怖記憶の消去が早いことを見出した。さらに、CA3領域の神経活動を選択的に操作できるDREADD法を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心的外傷後ストレス障害(PTSD)患者に対してはセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が主に処方されているが、投薬治療に反応するのは半数程度に過ぎず、十分な効果を得られていない。さらに、その作用機序には不明な点が多く、治療法改善に向けての有力な手掛かりが無い状況が続いている。このように、恐怖記憶の神経基盤を解明し、効果的な治療法開発の方向付けを行うことが重要である。本研究はSSRIの作用機序の一端を解明すると同時に、恐怖記憶の神経メカニズムの詳細を部分的にではあるが明らかにしたものである。
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