研究課題/領域番号 |
16H05439
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
北園 孝成 九州大学, 医学研究院, 教授 (70284487)
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研究分担者 |
吾郷 哲朗 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30514202)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2016年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 脳梗塞 / ペリサイト / 組織修復 / 機能回復 / 創傷治癒 / アストロサイト / オリゴデンドロサイト / 単球・マクロファージ / 神経機能回復 / 細胞間ネットワーク / 神経幹細胞 / マウス / 側副血行 |
研究成果の概要 |
マウス脳梗塞モデルを用いて,脳梗塞発生後の組織修復機構の解明を行い,機能回復との関連について検討した.脳梗塞が発生した後であっても,閉塞血管を再開通させるか,側副血行を発達させることにより梗塞内部の血流をできるだけ早期に再開させることが組織修復を速やかに生じさせるためには不可欠であった.また,この血流回復には微小血管壁細胞ペリサイトが決定的な役割を果たすことを証明した.梗塞内部において組織修復が良好に生じると,梗塞周囲領域ではアストロサイトの活性化が生じ,オリゴデンドロサイト前駆細胞分化を介して神経ネットワークの再構築が生じ,機能回復がもたらされることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞は日本人の代表的国民病である.近年rt-PA静注療法や脳血管カテーテルによる血栓除去療法など超急性期治療が普及してきたが,急性期以降の機能回復促進治療はリハビリテーションに依存し薬物療法は未だ存在しない.発症1-6ヶ月の間に生じる内因性機能回復の分子細胞機構も不明のままである.本研究課題では,脳梗塞機能回復過程において,微小血管壁細胞であるペリサイトが脳梗塞巣内部の創傷治癒に重要な役割を担うこと,またこの創傷治癒がどのようにして神経機能回復をもたらすのか,その分子細胞機序の一端を明らかにした.脳梗塞機能回復治療の新たな概念構築をもたらし新規治療標的の開発につながることが期待される.
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