研究課題
基盤研究(B)
高い造腫瘍能と抗がん剤耐性を示す骨肉腫幹細胞に高発現する肉腫幹細胞抗原LIN28Bを同定した.LIN28Bは造腫瘍能を促進し,その機序はミトコンドリア機能を抑制してエネルギー代謝を解糖系に依存させることによる.解糖系阻害薬により骨肉腫幹細胞の造腫瘍能は抑制され化学療法剤への感受性が増加した.また,新しいヒト免疫記憶T幹細胞として,"Young memory T細胞"を同定した.Young memory T細胞は抗がん剤に対する耐性を示し,T細胞受容体刺激に対して高い増殖能を示した.そしてYoung memory T細胞から,ウイルスおよび癌抗原特異的T細胞が化学療法後の肉腫患者から誘導された.
骨肉腫をはじめとする高い悪性形質を示す肉腫は時に若年者に発症し,化学療法不応例症例の予後は不良である.本研究成果により,解糖系阻害によって腫瘍増殖能が抑制される可能性,抗がん剤の効果が増強される可能性が示唆された.また免疫記憶幹細胞を制御できれば,がんワクチンやT細胞移入療法による免疫治療の効果をより高められる可能性がある.
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