研究課題
基盤研究(B)
我々は、思春期特発性側弯症(以下、AIS)の遺伝的背景を明らかにするため、遺伝統計学的手法であるゲノムワイド相関解析(以下、GWAS)を用いて、AISの疾患感受性遺伝子の探索を行ってきた。これまでに、我々は合計3回のGWASを施行し、発症に関与する遺伝子を20個同定した。合計サンプル数は5000検体を超え、これは全世界的に最大規模の検体数である。さらに、層別化解析を行い、重症化に関わる遺伝子を1個、進行に関わる遺伝子を1個同定している。そして、海外の研究グループと共同国際メタ解析を行い、これら感受性遺伝子の他人種間での再現性を確認している。
我々は世界に先駆けて、今まで不明であったAISの発症、重症化、進行に関与する遺伝子を明らかにした。これら遺伝子の機能を明らかにすることは、側弯症の病態解明につながり、学術的意義は大きい。また、これら遺伝情報とAISの環境的要因を総合的に評価し、AISの発症および重症化の予測モデルの確立を試みる予定である。発症、重症化を予防することができれば、現行の身体に負荷のかかる手術加療を回避することができる。その社会的意義は計り知れない。
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すべて 国際共同研究 (9件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 6件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件) 図書 (1件)
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