研究課題/領域番号 |
16H05458
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤野 裕士 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50252672)
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研究分担者 |
内山 昭則 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (00324856)
井口 直也 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00372623)
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研究協力者 |
吉田 健史
小山 有紀子
山下 智範
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2016年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 急性呼吸不全 / PEEP / 人工呼吸関連肺傷害 / 筋弛緩 / 人工呼吸 / 急性肺傷害 / 急性腎傷害 / 急性肺障害 / 不同調 / 腎血流 / 急性腎障害 / 経肺圧 / 食道内圧 / 換気モード |
研究成果の概要 |
急性呼吸不全において無気肺が存在すると横隔膜が発生する負の胸腔内圧が肺に伝わりにくくなるため、生体は局所的により強い陰圧を発生して人工呼吸器または肺内の他の部分からガスを取り込もうとして肺傷害を増悪させる。本研究ではPEEPを用いて無気肺の含気を改善することによる肺傷害への影響をPET scan等を用いて動物および患者で検討した。筋弛緩状態かつ低PEEPでは肺傷害は肺上部と中部に主に分布したが、自発呼吸存在下では強い吸気努力が肺下部無気肺に周期的含気回復を起こすことで傷害が増悪した。高PEEPでは負のPplが肺全体に均一に分布するようになり自発呼吸努力が低下することで肺傷害が最小化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重症急性呼吸不全の死亡率は30~50%と現在でも以前高率である。救命するためには陽圧人工呼吸が必須であるが、人工呼吸により肺をさらに痛めてしまう危険性があるため検討が続けられている。呼吸不全の際には強い呼吸困難から頻呼吸となるため人工呼吸器による補助が行われてきた。そのために自発呼吸に同調できる人工呼吸器の改良が行われてきた。しかし重症度が高くなると自発呼吸により発生する圧力そのものが肺傷害を悪化させ予後を悪化させることが判明した。筋弛緩薬を投与し自発呼吸を止めることで自発呼吸による肺傷害を避けることはできるが、呼吸筋の廃用性萎縮を招く。本研究によりPEEPによる予後改善の可能性が示唆された。
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