研究課題/領域番号 |
16H05503
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高田 隆 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (10154783)
|
研究分担者 |
古庄 寿子 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 助教 (00634461)
楯 真一 広島大学, 理学研究科, 教授 (20216998)
宮内 睦美 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 准教授 (50169265)
安藤 俊範 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 助教 (40754552)
栃尾 尚哉 広島大学, 理学研究科, 特任准教授 (70466035)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2016年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
|
キーワード | ラクトフェリン / 骨破壊疾患 / 関節リウマチ / 歯周病 / 破骨細胞 / ペプチド医薬 / TRAF6 / TNF-α / 口腔病理学 / 骨破壊性病変 / TRAF-6 |
研究成果の概要 |
ウシラクトフェリン(bLF)のTRAF6結合部位の合成ペプチドを作成し、抗炎症作用や破骨細胞形成阻害作用を検討した。その結果1)合成ペプチドは、骨芽細胞とマクロファージ様細胞において、LPS刺激によるTNF-αおよびIL-1βの産生を抑制した。2)また、LPS刺激による骨芽細胞のRANKL発現を抑制し、OPGの発現を維持した。3)さらに、RANKL刺激によるRAW細胞の破骨細胞分化を抑制した。4)合成ペプチドの局所投与は、歯周炎ラットモデルの破骨細胞形成を阻害した。よって、bLF合成ペプチドは抗炎症および破骨細胞形成抑制効果を有し、骨破壊性病変の治療に応用できる可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨破壊性病変に対し現在、tumor necrosis factor-α (TNF-α)やinterleukin-6 (IL-6) 阻害剤などの生物学的製剤が有効とされているが、副作用がなく効果的な骨吸収抑制剤は未だない。我々は既にLFとTRAF6の結合が破骨細胞形成を抑制することを報告している。本研究ではLFのTRAF6結合部位の合成ペプチドがサイトカイン産生と破骨細胞形成を抑制し、骨破壊性病変に対する有効なペプチド医薬となる可能性を示した。LFは安全性の高い食品由来物質である。本研究結果は、安価で、副作用のない新しい治療法の開発に繋がる可能性を内包しており、臨床的に大きな意義を有している。
|