研究課題/領域番号 |
16H05522
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴・理工系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
井上 誠 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00303131)
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研究分担者 |
辻村 恭憲 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00548935)
伊藤 加代子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80401735)
真柄 仁 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (90452060)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2016年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 咀嚼 / 嚥下 / 歯科 / リハビリテーション / 生理学 / 嚥下障害 / 口腔感覚 |
研究成果の概要 |
ヒト実験では,咽頭電気刺激が大脳皮質下行路に長期増強効果を示すことを明らかにした.咀嚼実験では,指示咀嚼により嚥下運動の負荷が増加すること,同じ食品を摂取する際の咀嚼時間は個人の咀嚼能力に依存せず,咀嚼時の食塊移送や唾液分泌量,食習慣に依存するものであることを示した.動物実験においては,嚥下運動時に三叉神経反射は有意に抑制されることが明らかにした.さらに嚥下誘発に直接かかわる末梢の受容体について,機械受容器としてENaC,炭酸受容体としてASIC3,温度感受性・酸感受性受容体としてTRPV1がそれぞれ異なったメカニズムで嚥下誘発に関わることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
嚥下運動は,単なる咽喉頭への末梢刺激がもたらす防御反射ではなく,食品摂取のための消化管活動,これに伴い幸福感などを得るという意味では高次脳機能に深くかかわるものである.食品は口から入り咀嚼を経た後に嚥下にいたる.口腔機能や高次脳機能によって制御を受ける咀嚼運動と嚥下運動との機能的連関を明らかにすることは,摂食嚥下運動全体の理解や摂食嚥下障害患者に対する治療的アプローチを考えていくうえでも意義深い.さらに,嚥下反射誘発に関わる複雑な末梢の受容機構を知ることは,摂食嚥下障害患者の安全な食事摂取のための食品開発における重要な手掛かりとなると期待する.
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