研究課題/領域番号 |
16H05626
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境影響評価
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
速水 祐一 佐賀大学, 農学部, 准教授 (00335887)
|
研究分担者 |
佐藤 慎一 静岡大学, 理学部, 教授 (70332525)
森本 昭彦 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (80301323)
吉野 健児 佐賀大学, 低平地沿岸海域研究センター, 特任助教 (40380290)
濱田 孝治 佐賀大学, 低平地沿岸海域研究センター, 准教授 (30294979)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
|
キーワード | 海洋環境 / 大規模開発 / 貧酸素水塊 / ジャカルタ湾 / インドネシア / 環境影響評価 / 海外調査 / 貧酸素 / ベントス / 沿岸開発 |
研究成果の概要 |
ジャカルタ湾では湾奥東部を中心にほぼ年間を通して貧酸素水塊が形成されていた。貧酸素化の解消は湾外水の進入にともなって生じていた。湾奥の底層水および底泥の酸素消費速度は大きく、東京湾や広島湾に匹敵した。赤道域にあるジャカルタ湾では年間を通して表面冷却による継続的な鉛直混合が起きず、湾奥部では流入する河川水による成層が維持される。そのような場に高濃度の栄養塩を含む陸域の未処理な都市廃水が大量に流入することによって経常的な貧酸素化が起きているものと考えられる。湾奥南東部ではマクロベントス量が非常に少なく、経常的な貧酸素化によってベントスの生育が阻害されていると考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジャカルタ湾ではしばしば魚類の大量斃死が起きており、貧酸素水塊の影響ではないかと指摘されてきたが、これまでは観測データが少なく、検証されていなかった。本研究の結果、ジャカルタ湾ではほぼ年間を通して貧酸素水塊が形成されていることが初めて分かった。また、赤道域ではこのような継続的な貧酸素水塊が形成されやすいことを世界で初めて指摘した。今後、ジャカルタ湾の開発を進めるにあたってはこのような貧酸素化の状況を考慮することが重要である。 本研究の結果は、今後のジャカルタ湾の適切な環境管理、環境再生を進めるための基盤的な材料を提供するものである。また、本研究はインドネシア研究者の研究技術向上にも寄与している。
|