研究課題/領域番号 |
16H05659
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池亀 彩 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (40590336)
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研究分担者 |
石坂 晋哉 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (20525068)
田辺 明生 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30262215)
竹村 嘉晃 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 外来研究員 (80517045)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2016年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | ポスト開発 / インド / 開発 / 文化人類学 / 人類学 / 媒介 / 協同性 / 南アジア / 南アジア地域研究 |
研究成果の概要 |
研究代表者・分担者による3年間のフィールドワークによって、これまで着目されてこなかった様々なポスト開発の運動の実例が明らかになった。池亀の調査ではグルを媒介者とすることで深刻な水不足に瀕した地域で新しい灌漑事業が始まっている。田辺は部族民の住むインド山岳地帯における「開発」状況について調査し、NGOがコンドたちを開発支援・教育支援をして、平地でのメインストリームに合流させる「主体化の政治」を明らかにした。石坂は日本発の「自然農法」がインドで代替的な方法として影響力を増している現状について調査した。また竹村はシンガポールにおけるタミル系移民による新たな伝統の創造の歴史過程を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本プロジェクトの学術的・社会的意義は、これまでの開発研究では見落とされてきた、国家や国際機関主導ではない、しばしばボトムアップ的な様々な開発運動を「ポスト開発」として捉え直し、具体的な事例を通じて、共生の倫理、民主主義、持続可能な資源の有効利用といった現代的な課題を考えることにある。本研究の成果は、媒介者の役割がこうした現代的な課題の糸口として有効に機能していることを明らかにし、これからの開発を考える上で重要な視点を提出した。現地の人々が主体的に模索している開発のあり方が今後の援助政策にも生かされるよう、広く本研究の成果を公表して行く予定である。
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