研究課題/領域番号 |
16H05688
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
風間 計博 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (70323219)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 文化人類学 / 共感 / 排他性 / 移民 / 太平洋島嶼部 / エスニシティ / ディアスポラ |
研究成果の概要 |
本研究では、強制移住の歴史経験をもつバナバ人を対象とし、 共感や同情といった心的事象に着目する。これらの感情がバナバ人ディアスポラをいかに連帯させるのか、同時に、近接する他者に対する排他性をいかに生成させるのか追究する。感情に関わる人類学の文献研究に加えて、故郷バナバ島からフィジーのランビ島を経て、首都スヴァおよびキリバス、さらにニュージーランドに再移住した人々の生活実態を調査した。その結果、個々人の生活経験に応じて自己/他者認識が大きく異なること、親族を核に据えた、エスニシティの境界を越えた連帯が生じること、逆に、集合的他者カテゴリーの存在を否認することが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グローバル化した現代世界において、言語や宗教、エスニシティの異なる人々が、隣人として暮らす状況が当たり前になっている。そうした中、人間はいかに連帯するのか、表裏一体の事象として、いかに分断や排斥が起こるのか。共感や同情といった心身の動態に着目しながら考える。研究対象は、中部太平洋の孤島バナバ島から、第二次世界大戦後、フィジーに強制移住させられた人々の子孫である。歴史経験を踏まえて、バナバ人たちがいかに自己/他者の認識を生成するのかを探る。さらに、バナバ人の事例を敷衍して、他者との感情経験の調整を通じた共存のあり方について考察する。
|