研究課題/領域番号 |
16H05697
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
政治学
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70434701)
|
研究分担者 |
吉川 卓郎 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 准教授 (30399216)
石黒 大岳 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 研究企画部, 海外研究員 (30611636)
横田 貴之 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (60425048)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2016年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
|
キーワード | イスラーム主義 / 中東政治 / 民主化 / 安全保障 / 社会運動 / 紛争 / 権威主義体制 / 政治学 / イスラーム主義運動 / 中東地域研究 / 比較政治学 |
研究成果の概要 |
本研究では、大きな政治変動を経験した2010年代の中東諸国におけるイスラーム主義運動の思想的・組織的実態の調査・分析を進め、その政治的な影響に関する比較分析および一般化・理論化の枠組みの構築を目指した。イスラーム主義運動の政治的帰結は、運動自体の変化をめぐる因果推論と、運動が及ぼした政治や社会の変化をめぐる因果推論の2つによって分析することができる。しかし、現実には、それぞれの変化は不可分であり、イスラーム主義運動をめぐる「なに(what)」と、それがもたらす政治現象をめぐる「なぜ(why)」の両方の問いを組み込んだ学際的ないしは融合的な分析モデルの適用が重要であることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、長年にわたって中東のイスラーム主義運動の研究に努めてきた研究者が協働し、個別事例のさらなる実態解明を目指すとともに、その比較研究を通して、運動の帰結に関する分析枠組みの構築を試みた点にある。すなわち、社会運動論(社会学)と比較政治学とのあいだのアポリアを克服するための一視座を提供することで、従来比重が置かれてきた「社会運動を説明すること」に「社会運動が説明できること」を接続し、中東政治研究、広くは比較政治学の分野に新たな知見をもたらした。「アラブの春」のような制度外のインフォーマルな政治が世界各地で顕在化するなか、社会運動の帰結をめぐる知見は政策的にも重要となる。
|