研究課題/領域番号 |
16H05714
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
樋口 直人 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (00314831)
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研究分担者 |
稲葉 奈々子 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (40302335)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 移民 / 在日外国人 / 日系人 / 外国人労働者 / デカセギ / ペルー人 / 進学 / 移民二世 / 南米人 / 帰還移民 / 労働市場 / 国際移動 / エスニシティ / 移住システム / リーマンショック / 東日本大震災 / 社会移動 / 外国人 / トランスナショナリズム / ディアスポラ |
研究成果の概要 |
合計650名のペルー移民に聞き取り調査を行った。最終年度まで聞き取りを続けていたため、データの解析は今後の課題となるが、データを部分的に用いた成果も出しており、以下のような知見が得られた。(1)トランスナショナリズムとディアスポラへの分岐を規定する要因として、日本とペルーの各時点での経済格差がある。較差が大きかった時期(2000年代前半まで)にペルーに投資ができた場合、日本で状況が悪くなってもペルーで暮らし、日本にいる家族との関係を保つことも可能である。こうした投資ができない場合、どちらにも足場がないディアスポラになる。(2)二世については、学歴と言語という2つの資本獲得によって分岐する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、まず過去に日本で行われた移民の聞き取りでは最大の件数であることが挙げられる。諸外国で、プロジェクトの規模が拡大する中で、日本の研究で聞き取り人数が三桁に達することすら少ない。そうした状況において、650人の聞き取りにより質量ともに他を圧倒するだけのデータを得られたことの意味は大きい。また、萌芽的な知見ではあるが、トランスナショナリズムとディアスポラという曖昧に使われてきた概念に対して、経済的基盤から両者が分岐する条件を操作的に明らかにしつつある点は、今後の移民研究の発展に大きく資するものと考える。
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