研究課題/領域番号 |
16H05757
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 東日本国際大学 |
研究代表者 |
柏木 裕之 東日本国際大学, エジプト考古学研究所, 客員教授 (60277762)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2016年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 古代エジプト / アブ・シール / 古代技術 / 古代都市 / ダハシュール / 建築方位 / 古代建築技術 / 埋葬都市 / 遺跡保存 / 建築技術 / 岩窟墓 / サッカラ / ギザ / アブ・シール遺跡 / サッカラ遺跡 / 組積造 / 掘削技術 / 墓域形成 / 葬送建築 / 石造技術 / 木造技術 / 建築史・意匠 / 考古学 / 復元 / 石造 / 考古建築学 / 古代建築 / 古代建築史 / 発掘調査 |
研究成果の概要 |
アブ・シール南丘陵遺跡は、カーエムワセト王子の礼拝堂を含む複数の建造物から構成された遺跡で、聖地の一つとして重要な役割を果たしてきた。この遺跡とナイル川を結ぶアクセスルートが存在したことは確実で、当該丘陵のナイル川側で発掘調査を実施することで、川と遺跡を結ぶアクセスルートの解明を目指した。その結果、崖の中腹から紀元後2~3世紀の集団墓地が発見され、西に位置するセラペウム遺跡と陸の道でつながっていたことが想定された。セラペウムにはカーエムワセト王子の墓所が作られた可能性があり、また発掘調査では周囲からより古い遺構も検出されつつある。陸の道が古くから開発され、聖地へと続いていた可能性を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アブ・シール南丘陵遺跡は、王や王族の建造物が築かれた重要な遺跡で、この遺跡を中心に据えた地域研究の必要性が指摘されている。その一つとして、ナイル川と当該遺跡を結ぶアクセスルートを解明し、そこに作られた遺跡を探ることを目指した。アクセスルートとしては湖を経由する水の道が想定され、更にギリシャ・ローマ時代に整備されたセラペウムへ向かう陸の道が挙げられる。後者は王朝時代から存在し、当該丘陵まで延長していた可能性を検討した。本研究は墓地遺跡の配置や都市の計画、構成の解明につながることが期待され、また遺跡を個別の巡る従来型の観光に対しても、道は古代の空間を面的に体感できる装置として有用と考える。
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