研究課題/領域番号 |
16H05762
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 元己 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00193524)
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研究分担者 |
阪口 翔太 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (50726809)
土松 隆志 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (60740107)
Worth James 国立研究開発法人森林研究・整備機構, その他部局等, 主任研究員 等 (30770771)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2016年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 染色体数進化 / ブラキコーム / 種分化 / オーストラリア / 乾燥適応 |
研究成果の概要 |
本研究は、ブラキコーム属において染色体基本数が乾燥地帯へ向かって減少する進化現象を明らかにするのが目的である。 同属の全採集種を対象に、全葉緑体ゲノム配列とMIGseq解析による系統解析を行なった。リニアリローバ複合体に属する種は系統樹の基部で分岐し、他の種と姉妹群を形成した。また、リニアリローバ複合体では、種群の中で最初に分岐したのが他殖型であることが判明し、それと姉妹関係にある枝から2つの自殖型が派生していた。RNAseq解析から得られた発現遺伝子のDNA配列情報から、遺伝子の重複頻度、有害変異を判断される変異の頻度と染色体数の間に弱い逆相関が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
染色体基本数は近縁生物種間では比較的安定しているが近縁種で多様な染色体基本数を持つものも見られる。Brachyscome dichromosomaticaは被子植物において 最少のn=2 をもつキク科の植物である。シオン連の染色体基本数は n=9 と考えられている。Brachyscome属には2から9 までの多様な染色体数を持つ種が存在し、さらに基本数は、湿潤から乾燥地への環境傾度に沿って減少している。近縁種において染色体基本数が乾燥地帯へ向かって減少する進化現象を解析した本研究は、環境とゲノム進化との関係を研究するのに格好のモデル系を供給するものである。
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