研究課題/領域番号 |
16H05766
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
広渡 俊哉 九州大学, 農学研究院, 教授 (20208896)
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研究分担者 |
神保 宇嗣 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究主幹 (10568281)
山田 量崇 徳島県立博物館, その他部局等, 主任 (20463474)
大島 一正 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (50466455)
紙谷 聡志 九州大学, 農学研究院, 准教授 (80274520)
松本 吏樹郎 大阪市立自然史博物館, 学芸課, 主任学芸員 (90321918)
三田 敏治 九州大学, 農学研究院, 助教 (90581851)
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研究協力者 |
王 敏
黄 国華
大原 直通
デユバル ラム・ケシャリ
屋宜 禎央
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2018年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2017年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2016年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 分類学 / 昆虫 / 系統 / 進化 / 中国ヒマラヤ地域 / 中国 |
研究成果の概要 |
2016~2018年に、これまで調査が不十分だった中国ヒマラヤ地域(四川省、雲南省、陝西省、広東省)の里山的環境において、昆虫類の多様性を調査するとともに有用生物資源となりうる害虫の天敵などを探索した。 チョウ目では、原始的グループや潜葉性グループを中心として、カメムシ目では、ヨコバイ科、ハナカメムシ科(害虫の有用天敵を含む)、カメムシ科などで多くの未知種が得られた。ハチ目では、特に鱗翅類やクモを寄主とするヒラタヒメバチ亜科(害虫の潜在的天敵を含む)、人家などに営巣するアナバチ群とその寄生者、薪などを利用する木材穿孔性昆虫の寄生者や借孔性ハチ類など、未知種を含む多くの種を確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、世界の生物多様性ホットスポットを含む中国ヒマラヤ地域において、昆虫類の種多様性の解明を推進するとともに、農林害虫の天敵に関する有用な情報を得ることができた。現在、日本の昆虫相との関連性について解析を進めているが、日本と中国ヒマラヤ地域の昆虫類の遺伝的差異は、分類群ごとに異なっていることが明らかになりつつある。 本研究の成果は、この地域を起源とする日本列島における昆虫類の分散や多様化の実態解明に繋がる。また、今回発見された捕食性のハナカメムシ類や捕食寄生性のヒメバチ類は、農林害虫を管理するための有用な天敵資材となる可能性があるとともに、今後、日本への侵入害虫の対策にも応用できる。
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